円形脱毛症とアトピーの関係性

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男性で薄毛やハゲに悩んでいる人は多くいますが、実はアトピー性皮膚炎が影響しているケースもあることをご存知でしょうか。ハゲの中でも特に円形脱毛症とは深い関係があるとされ、皮膚炎の治療をすることでハゲの症状が改善することもあるのです。

円形脱毛症について

円形脱毛症とは、頭皮に10円玉のような大きさでぽっかりと空いた脱毛部分のことを指します。髪の毛だけでなく、重症化すると眉毛や体毛などあらゆる部分の毛が抜けやすくなってしまう恐ろしい病気なのです。症状が一部分だけに現れる単発型や、複数箇所に現れる多発型、全身に症状が現れる全頭型などに分類されます。

意外というか、男性よりも女性の方に患者が多いとされており、ストレスが大きな原因になっていると言われています。ストレスを解消すると症状も自然に改善していくことが多いですが、中にはいくらリラックスを心がけたり薬を服用しても改善しない場合があります。このような場合は、ストレスではなく皮膚炎が原因となっていることも多いのです。

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円形脱毛症とアトピー

円形脱毛症の患者のうち、実に40%以上の人にアトピー要因が存在していることが知られています。これは、簡単に言えばアトピー症状を発症しやすい要因のことで、家族や親せきにアレルギー持ちの人がいたり皮膚炎の持病がある人がいる場合は要因が強くなると言われています。

もちろん、要因があったからと言って必ずしもハゲになってしまうというわけではありませんが、持っていない人と比べると発症率が高いのも事実なのです。

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アトピーの人が円形脱毛症になりやすい理由

ではなぜ皮膚炎を持っている人が円形脱毛症になりやすいかというと、頭皮が乾燥しやすいという現象が挙げられます。普段、私たちの頭皮は毛穴から適度な皮脂を分泌して肌を外部の刺激から保護しています。頭皮が乾燥しやすいということは、この皮脂の分泌が減少してカサカサの状態になってしまっているということです。

こうなると、本来なら肌を守ってくれるはずの頭皮の常在菌が異常に増殖してしまい、皮膚や毛穴に炎症を起こしたりダメージを与えるようになってしまうのです。ダメージが大きくなれば肌が髪の毛を成長させたり維持していく力が落ちてしまうため、抜け毛が進行したり新しい髪の毛が生えてこないようになってしまいます。

人によっては皮膚炎で乾燥している頭皮を守ろうとして、逆に皮脂が過剰に分泌されている場合もあります。皮脂は少なすぎても保護機能が落ちてしまいますが、多すぎても毛穴を詰まらせてアトピー症状を悪化させてしまうという問題が起こります。このように肌の皮脂のバランスが崩れてしまうことで、円形脱毛症などのハゲになりやすいとされているのです。

ストレスの発散が必要

このため、薄毛や円形脱毛症を改善させたい場合は、まず皮膚炎をどうにかしなくてはなりません。対策としてまず挙げられるのが、ストレスの発散です。アトピー性皮膚炎はアレルギー症状の一種なのですが、アレルギーは身体の免疫機能が暴走することで引き起こされます。

免疫機能はストレスの影響を非常に受けやすく、過度に溜まると様々な悪影響を及ぼしてしまいます。このため、毎日適度な運動をしたりアロマを焚くなど自分のリラックスできる時間を設け、できるだけストレスをため込まないように心がけておきましょう。

また、アレルギーが酷くなる原因物質を特定して遠ざけておくことも有効です。自分がどの食べ物や物質にアレルギー症状を現すのかは、血液検査で簡単に見分けることができます。自覚が無くても身体が反応しているケースもあるので、それを排除することで皮膚炎などの症状が改善することもあります。

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乾燥には気をつけましょう

肌の状態を良くするためには乾燥にも注意が必要です。冬場など空気が乾燥する時期は症状が悪化しやすいので、保湿用のローションを使用したり部屋の湿度に気を配るようにしましょう。乾燥が続いて、手入れをしていない場合はひどい状態になりやすいです。

シャンプー選びもかなり大切

毎日使用するシャンプーにも気を配る必要があります。
皮膚炎が起きている人にとって一般的なシャンプーでは刺激が強く、症状を悪化させてしまう可能性があります。このため、合成界面活性剤などの化学物質が使われていない、肌に優しいシャンプーを選んで使用すると良いでしょう。フケやかゆみに効くシャンプーはいろいろな種類が出ていますので、自分に合うものを見つけてみましょう。

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皮膚科にも行きましょう

このように自分でできる対策は大切ですが、皮膚科などの医療機関を受診してきちんと皮膚炎の治療を進めることも大切です。皮膚炎にはステロイドと呼ばれる薬が非常によく効き、正しく使用すれば症状を抑えることもできるので医師に相談してみると良いでしょう。ただ、ステロイドはホルモンに影響する非常に強力な薬なので、自己判断で使用せず必ず医師の指導の下で使うことが重要です。

アトピー性皮膚炎は、薬を使ったり生活習慣を改善したとしてもすぐに症状が治まるものではありません。数ヶ月から数年という長い期間をかけて治療することで徐々に効果が現れるものなので、焦らずじっくり付き合っていくことが大切です。症状が改善していけば頭皮の環境や皮脂の分泌バランスも良くなっていき、円形脱毛症や薄毛を克服できる可能性も高いので諦めずに治療を進めるようにしましょう。

円形脱毛症とアトピーの関係性まとめ

円形脱毛症はストレスから起きることが1番多いため、アトピーとの関連性も高くなっています。そもそも、アトピーの方は薄毛であってもなくても、体質的にシャンプーや石鹸などに対してかなり気を使います。私自身も、アトピー持ちのため、色々と気を使って、かゆみを無くす努力をしています。

上記に述べた通り、すぐに治るものではありません。そのため、日々の体質改善や肌に合う物を探すことを行うことにしています。ストレスに対しても、同様で色々と改善策がないか考えていますが、実際問題、これで解決する! というものは存在しません。少しずつであれ確実に良くなることをしていくに限ります。

これは、薄毛の対策と似ているため薄毛とアトピーは似たような改善策をすることになりますね。すぐに結果は出ません。けど、良くなるための努力はしなければなりません。たまに挫けそうになりますが、皆同じような苦しみがあるわけですから、皆で頑張っていると思って色々と対策していきましょう。