薄毛対策は多種多様に存在しますが、その中でも栄養面で気を付ける方法が効果的なことは周知の事実かと思います。「なんとなく大豆製品が効くって聞いたことがあるなあ。」とか「スパイスが良いんだっけ?」など、具体的にどういった食べ物がどのように身体に影響を及ぼし、良い影響を与えるのかを知っている方は決して多くはないのではないでしょうか。その点を掘り下げてみましょう。
当然食事は毎日のように行うもの、そこに正しい髪の毛の知識でひと手間加えるだけで薄毛が改善する方向に向かうのであれば、これをやらない手は無いでしょう。身体の内側から科学的・栄養学的に薄毛をケアすることで、髪の毛にとってベストな環境を整えてあげるのです。今回は旬の食品を使った、冬の季節に美味しい髪に良い食べ物をいくつかご紹介致します。
目次
まずは知ることから始めよう
髪の毛に良い食品は数多くあります。その全てを覚える必要は当然ありませんが、買い物をしている時にふと、「あ、そういえばこの食品、髪の毛に効くんだった。」と思い出し購入をすることで、薄毛対策が一歩進むことになります。だからと言って、ある食品が髪の毛に良いから毎日食べようとしてもその内その食品に飽きてしまうことでしょう。髪の毛に効く食品は多く存在しています。それを数多く知っていれば知っているほど食事のレパートリーが増え、充分な知識を持っていれば、先にメニューを決めてから無理なくそれに合わせた該当食品を選ぶことが出来るようになります。やはり知識は人類の武器、持つだけで一生得をするものなのです。記事を読むことがストレスになって脱毛の原因になってしまっては意味がありません。まずは軽く、一食品ずつじっくり覚えるではなく、全体の何割かを覚えるつもりで気楽に一周読んでみるのがいいと思います。
髪の毛の9割以上はタンパク質
髪の毛の9割以上はケラチンと呼ばれるタンパク質で出来ています。ケラチンとは細胞骨格を構成するもので、髪の毛だけでなく皮膚の角質層や爪などの構成要素でもあります。動物の場合、ケラチンでクチバシやウロコなども生成しているようです。髪の毛の主な構成要素であるのですから、これが不足してしまうと髪の毛がどうなってしまうのか、想像に固くありません。タンパク質を摂取出来る食べ物は肉類・魚類・大豆製品・乳製品・卵などがありますので、それぞれ細かく説明していきましょう。
タンパク質を含むお肉
肉類のタンパク質は良質のタンパク質なので積極的に摂るようにしましょう。そしてなるべく脂肪分の少ない部位を選びましょう。日本人が主に食べるものとして牛・豚・鶏がありますが、中でもおすすめはタンパク質が豊富で脂肪分が少なめの鶏肉で、部位別ではささみや皮なしのムネ肉が特にタンパク質を多く含みます。牛肉や豚肉ならば、ヒレ肉やモモ肉など赤身の部位を選ぶとよいでしょう。
髪の毛に重要な海の幸
魚介類もタンパク質を摂取しやすい食品です。赤身に多く含まれているミネラルはタンパク質をより効率的に摂取する手助けもしてくれます。高タンパクの魚としてシャケ・イワシ・アジ・マグロ・ブリ・カツオ・サンマ等があります。その中で冬に旬が来るものはブリとなります。元々冬のお魚として有名なブリは、脂の乗った極上の寒ブリなどと呼ばれており、この季節髪の毛に良い旬の魚と言えばブリ、ということになるでしょう。定番のブリ大根やブリの照り焼きなど、旬のお魚を美味しく食べるついでに育毛の手助けも出来てしまいます。
乳製品は髪にどのような効果を与えるのか
乳製品である牛乳・チーズ・ヨーグルト、特に牛乳は人が生きるのに必要な栄養素がほとんど全て詰まっているとまで言われた程の栄養食なのですが、髪の毛にも良い影響を与えてくれます。乳製品にはタンパク質やカルシウム、またビタミンも豊富に含まれており、様々な面で髪の毛をサポートしてくれます。牛は冬に強い動物であるため、冬の牛乳は旬でありとても良質なものとなっております。ただ栄養抜群なため摂り過ぎると太ってしまい血行を悪くして脱毛の原因になり得ますので、適量を食事に組み込むのが良いでしょう。
大豆食品はタンパク質が取れるだけではなく他にも
大豆食品もタンパク質が豊富なわけですがそれだけではありません。イソフラボンと言う栄養素が育毛効果を持っているのです。エストロン・エストラジオール・エストリオールからなる女性ホルモンの一種、エストロゲンというものがあるのですが、この女性ホルモンには髪の毛の成長を促す効果、その期間を長引かせる効果があります。ちなみにエストロゲンは加齢と共に分泌量が低下していくため、それを考慮したケアをするといいでしょう。そしてイソフラボンとエストロゲンはとても類似した構造をしており、体内で同じような働きをすると考えられています。大豆の旬は10月から12月にかけてですので、冬は美味しい大豆料理を楽しむことが出来るでしょう。
タンパク質だけでなくビタミンも大事
髪の毛の大部分がケラチンというタンパク質で出来ていることは前述の通りですが、体内に取り入れたタンパク質が全て有効に活用されるわけではないのです。人体の仕組みなので仕方のないことではあるのですが、体内に入った栄養素の内何%かは身体に何ら影響することなく排出されてしまうものなので、この部分をケアする必要があります。ここで重要となるものがビタミンであり、ビタミンはタンパク質を効率良く髪の毛へ変えてくれる働きをしてくれます。
髪に良い影響を与えるビタミンAとそれを含む食べ物
ビタミンAはレチノール・レチナール・レチノイン酸とこの三種の3-デヒドロ体、それらの誘導体の総称です。動物の体内でビタミンAに変化するプロビタミンAも本項目で同様のものとして扱います。レチノールは上記の牛・豚・鶏にも含まれています。ビタミンAは頭皮の水分量に影響し、不足すると頭皮を乾燥させフケの原因にもなり、しいては髪の毛が抜けやすくなってしまうのです、ビタミンAを摂取出来る食品は、緑黄色野菜・ウナギ・レバー等があります。ウナギの旬は土用の丑の日辺りかと思いきや、本当は8月から12月なので冬の方が美味しく食べられます。冬が旬の緑黄色野菜はカボチャ・ニンジン・ホウレン草・大根の葉・ネギの上部などがあります。オーソドックスな野菜であるため、様々な料理に活用できると思います。
ただしビタミンAは過剰摂取すると頭皮をカチカチにしてしまい、逆に髪の毛に良くなくなってしまうので、適切な量の摂取を心がけましょう。
ビタミンB群は頭皮環境に影響が
ビタミンB群とは8種類ビタミンの総称で、その中でビタミンB2とビタミンB6が髪の毛に影響します。リボフラビンとも呼ばれるビタミンB2は余計な皮脂の分泌をさせない、綺麗な頭皮の状態にするためのコントロールをしてくれます。また細胞分裂活性化という効果もあり、髪の毛の育成にも役立ちます。ビタミンB6はタンパク質で髪の毛を作ってくれる働きをするため、ビタミンB6を充分に摂取する必要がある訳です。ビタミンB2を多く含む食品として、シャケ・卵・味噌・レバーなどが、ビタミンB6を多く含む食品はニンニク・カブ・パセリ・トウガラシなどがあります。冬に美味しい食べ物は大豆食品である味噌・カブとなります。温かい味噌汁、鍋料理、煮物などに最適な食材なので冬に使いやすいものとなります。
ビタミンEにも見逃せないこんな効果が
ビタミンE、別名トコフェノールには抗酸化作用があり、それゆえに老化防止作用があります。血管を強くし血行を良くする作用もあり、薄毛防止にもなるのです。血液そのものにも影響があり、サラサラとした健康的な血液にしてくれます。ビタミンEはビタミンCと相乗効果があり、バランス良く摂取することがお勧めされています。アンチエイジングビタミンEが含まれる食品に各種ナッツ・カボチャ・ゴマ・アボカドなどがあります。カボチャ・アボカドの旬が冬となっており、カボチャはビタミンAも摂取出来、アボカドは栄養価においてギネスに登録される程のすごい果実です。
インドに薄毛の方が少ないのはスパイスのおかげ
インドは世界的に見てもトップレベルの薄毛率なのです。その理由は諸説ありますが、大きな要因の一つに違いないと言われるものに国の食生活の傾向があります。インドに旅行に行かれた方は経験から理解していることなのですが、インドでは主食としてカレーを食します。カレーはスパイスを組み合わせ調理する料理、実は髪の毛に良いスパイスが多数含まれているのです。サフラン・ターメリック・ナツメグは新陳代謝を良好にし、血行の面から頭皮に良い影響を与え育毛効果が認められており、ウコンは解毒・抗酸化など、カレーのスパイスは髪の毛を強力にサポートしてくれる強い見方なのです。ビタミンB6が多く含まれるトウガラシやニンニクもカレーに使用されることが多い食材です。何時食べても美味しく日本人を魅了してやまないカレーですが、寒い冬に食べるカレーはやはり格別で非常に美味しいです。
まとめ
食べ物に良いものを知識として覚えることが重要で、様々な食品が髪の毛に影響を与えることをお伝えできましたでしょうか。栄養面で多角的にケアをする方法は本当にたくさんあり、個人個人の状況に合った食品の選択をすることが薄毛を治す近道となることでしょう。当記事で紹介した食品の全ては髪の毛だけでなく、当然他分野にも影響を与え健康の手助けともなる素晴らしいものばかりです。髪の問題で悩んでいる方が、買い物の際にこの記事を思い出して、少しでも悩み解消のお力添えになりましたら幸いです。
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